境界の街から A small report from Jerusalem

さまざまな宗教や文化が交錯する街・エルサレムから、日々の出来事や感じたことをお届けします。

レッツエンタメ#2

こんにちは、mariko_jerusalem2020です。11月も半ば。エルサレムも晩秋に差しかかり、朝晩は冷え込むようになりました。

前回は「味覚の秋」をお届けしましたが、今回は「芸術の秋」ということで、セラミックタイルの絵付けに挑戦した時のことをレポートしたいと思います。

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アルメニア陶器のお店(エルサレム旧市街)

エルサレムの旧市街には、「キリスト教徒地区」「イスラム教徒地区」「ユダヤ教徒地区」とならんで、「アルメニア人地区」があります。3大宗教と並んでアルメニア???って感じしませんか?

アルメニア(共和国)はユーラシア大陸南コーカサス地方にある内陸国。紀元前1世紀ころには、カスピ海から地中海までを支配する「大アルメニア国」がつくられ、その時代にエルサレム近郊に住み始めたようです。世界で初めてキリスト教を国教とした国でもあり(紀元301年)、エルサレムに教会や住居を建設しはじめ現在に至るのだとか。

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旧市街外のお店の外壁に貼られたアルメニアン・タイル

エルサレムアルメニア人が住み始めたのは2,000年近くも前の話ですが、それと比べてアルメニアン・タイルがこの地に根付いたのは1919年のイギリス統治下と言われているので、だいぶ新しいですね。当時、イスラム教徒にとって大切な「岩のドーム」の改築があり、それに必要なタイルの張替えをトルコから来たアルメニアの3人の職人(陶芸工)たちが行ったのが始まりだとか。今回、そのうちの1人の職人の息子さんから、タイルの絵付けを教えてもらいました。

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枠線が描かれているタイル

タイル、絵筆、顔料をといたもの、サンプルの写真が用意されています。色は濃い緑、薄い緑、茶色の3色。割と顔料をたっぷり目に塗るのがコツだとか。

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こういう作業に取り組むのはいつぶりでしょうか。絵筆をとったのは、高校の芸術選択(美術)以来かもしれません。無料のワークショップだったのですが2時間の枠では完成しきれず居残って、何とか仕上げました。顔料が少ないと色ムラができるので均等になるように、枠線からはみ出さないように慎重に、と心地よい集中の時間でした。

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こちらが「完成一歩手前」の作品。陶器屋さんで焼いてもらって、10日後に取りに行くことになりました。

そして、、、

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こちらが「完成品」。絵筆の跡が残ってしまったり、色が線からはみ出ていたりと欲を言えばキリがありませんが、まあ、初めての挑戦にしては上出来かな。

New Gate近くのお店では、1回100シェケル(約3,300円)で1作品絵付け体験ができるようなので、お皿とか小物入れとか違う作品に挑戦してみたいなと思っています。

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お店前に並べられた大作

おまけ:

ワークショップ後、アルメニアの伝統料理をいただきました。どれも素朴な味でおいしかったです!

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左奥:「ラバッシュ」と呼ばれる薄いパン

右奥:「マンティ」中にひき肉や野菜が入っていてパイ餃子的な味わい

左前:冷製ヨーグルトスープ。細かく切ったキュウリが入っていてさっぱり味

左前:薄いパン生地の上にネギ・香辛料をまぜたペーストをのせて焼いたもの(名前控え忘れました)