ラマダン・カリーム2022_#1 Ramadan Kareem 2022_#1
みなさん、こんにちは、mariko_jerusalem2020です。
すっかり季節が変わり、日本も桜が満開ですね。エルサレムは先週まで冬の冷たい雨が続き、外出にはダウンコートや手袋が欠かせなかったのに、数日前から春を通り越して一気に「夏」になってしまいました(今日の最高気温は30℃です)。
そんななか、今年もやってきましたラマダン(断食月)。月の満ち欠け(ヒジュラ暦9月の新月から次の新月)でラマダンの始まりと終わりが決まるので、直前までラマダン開始が正確にはいつになるのか確定していなかったのですが、昨日4月1日の夕方にラマダン開始を告げる合図(大砲)が轟きました。
3月下旬になると東エルサレムでは、町のあちこちで「ラマダン準備中」と感じる場面に出会うことが多くなりました。
ラマダン=断食というイメージが強いかと思いますが、私が昨年こちらでラマダンを経験して思ったのは、「非日常のお祭り」という側面もあるということ。日中の断食※(水やタバコもNG)が明け、日没後の食事(イフタール)の後は町に繰り出してお買い物やお散歩を楽しむ人たちで賑やかになります。
※子ども、高齢者、病人、妊娠中や生理中の女性は断食が免除されています
ラマダンのために洋服を新調する人も多いようで、ラマダン直前の週末にはたくさんのお店が新装開店セールをしてました。子ども向けにはピエロを呼んでバルーンアートのサービスも。
ラマダンといえば、夜のイルミネーションが印象的。ダマスカス門もラマダンを控え、ドレスアップ?されています。
パレスチナの友人は断食が始まる前は少しづつ胃を小さくしていかないと、ということで断食の何日か前から食べる量を控えめにしていました。断食は最初の1~3日がつらく、少しづつ慣れていくとのことですが、今年は一日くらい断食に挑戦してみようかなと思っています。
ということで、今日から一ヶ月続くラマダンの様子は随時お届けします。
2度目のクリスマス<番外編> 2nd Christmas in Palestine #4
こんにちは、mariko_jerualem2020です。
東京でも雪が降ったようですが、こちらは昨夜から雨続き。冬の雨は体感気温を下げますが、町中のクリスマスツリーのキラキラ度があがるような気がします。
今回は「2度目のクリスマス<番外編>」として、独断と偏見で選んだ「エルサレムのクリスマスツリー・ベスト5」をお届けします。
10月にエルサレム旧市街の城壁巡りをした際に、出番待ちのクリスマスツリーに気づきました。確かにここまで巨大なツリーは置く場所も限られますよね。
で、迎えた本番12月。
上は「サンタのお店」下は「パティスリー」に飾ってあったツリー。家庭内で飾るツリーと同じくらいの大きさですが、金色と赤色主体でほっこりさせてくれます。
ホテルは建物が高いせいか、その前に立つクリスマスツリーはいずれも6~7メートルくらいはありそうな背の高いものでした。飾りはシンプルなものの、たくさんのLEDライトがついていて、遠くから引き込まれる感じ。
上から、American Colony Hotel, Notre Dame, YMCA。特にYMCAのイルミネーションはエルサレムで一番きれいだと言われていて、たくさんの人で賑やかでした。
New gate(新門)沿いにあるキリスト教系の学校のツリーは、通り沿いから良く見えます。前回のブログで動画で通りの賑やかな様子を載せましたが、とても存在感のあるツリーでした。場所や、ツリーの形、赤い球状の飾りから、一番最初の「出番を待つクリスマスツリー」ではないかと思われます。
上の2つはアラブ料理のお店、3番目は銀行に飾ってあったツリーです。赤系・青系・ピンク系と同系色でまとめる感じもとても素敵です。ちなみに銀行はコーポレートカラーがピンクで、ロゴマークとの統一感もばっちりでした。
、、、そして、栄えある?第一位は、、、?
さまざまなお店が立ち並ぶ通りの一角にひっそりとたたずむ音楽学校の入口のロータリーにすっと立つツリー。飾りものはとてもシンプルですが、雨で濡れた地面にも光が反射してとても美しい光景でした。
実はこのツリー、一年前にも登場してます。
mariko-jerusalem2020.hatenablog.com
昨年はロックダウン中で生徒さんたちを見かけることはありませんでしたが、今年はツリーの向こう側にたくさんの若い生徒さんたちの話声が聞こえてきて、ツリーもその様子を温かく見守っているように感じました。
2度目のクリスマス#3 2nd Christmas in Palestine
こんにちは、mariko_jerusalem2020です。
本ブログを開設してから、今日でちょうど一年たちました㊗ 2年目もゆるゆると続けていきますので、よろしくお願いします。
今日は、1回戻って「パレスチナのクリスマス第三弾」をお届けします。
・・・とその前に、一年前のクリスマスの様子(2021年1月)を振り返ると、、、
mariko-jerusalem2020.hatenablog.com
厳しめのロックダウン中ということもあり、道を歩いている人もまばら。一方、今年はこんな感じ。
エルサレム市も、クリスマスと新年をお祝いする看板を出してます
※ちなみに、昨年4月にはイスラム教徒向けにラマダン(断食月)の看板も出てました。
エルサレムの旧市街でも、至る所にサンタさんが登場しなごやかな雰囲気に。
特に旧市街の中の「キリスト教区」は夜はキラキラしていて、とても賑やか。家族連れ、カップル、友達グループ、みんな笑顔でこちらも幸せな気分に。
そして、ここから5分ほど歩いたところにはイエスが磔刑を受けたとされる跡地にたてられた「聖墳墓教会」やキリスト教ゆかりの場所がたくさんありますが、そちらは、、、
とても静かで厳か。喧噪を外れて、ひとりゆっくりお祈りしている人たちが数人いたくらい。いつもは見学の長い列ができている「イエスの墓」も人がいなかったので、ゆっくり見学することができました(この時の話は、また別の機会に)
聖地のクリスマスは、1月20日の正教会のクリスマスまで続きます。しばらくはまだ、クリスマスのイルミネーションが楽しめそうです♪
ちなみに、トラムが走る大通りを隔てた西エルサレム(ユダヤ教徒が多く住む地区)では、クリスマスの日もいつもと変わらず。別世界という感じですね。
気になる子たち #2 Feel the line of sight #2
こんにちは、mariko_jerusalem2020です。
いよいよ2022年の幕開けですね。エルサレムは町中を行きかう人たちの口々に「はっぴー にゅーいやー」の言葉が聞かれた以外は、いつもの週末という感じでした。
今年は寅年。エルサレムの動物園にはスマトラトラのジルベスターくんがいるらしいのですが、会いに行くのも大変なので、今回はご近所のトラ猫ちゃんたちを紹介したいと思います。
こう見ると、ななめ横顔のおすましちゃんが多いですね。
大晦日。部屋の掃除をしていたところ視線を感じたので上を見上げると、、、
そして、寅年に入った今日(1月1日)も視線を感じたので、窓の方を振り向くと、、、
・・・ということで、トライ&エラーで今年も頑張りたいと思います。
2度目のクリスマス #2 - 2nd Christmas in Palestine #2 -
こんにちは、mariko_jerusalem2020です。
日本はクリスマスが終わりすっかり「年末モード」に突入かと思いますが、こちらではキリスト教の宗派によってクリスマスが異なるため、1月下旬までクリスマスモードは続きます。
・・・ということで、クリスマス第2弾をお届けします。
キリストの誕生を祝う日である12月25日、それにふさわしい場所に足を延ばしてみました。前回のナザレはエルサレムから見ると北に位置していますが、今回はエルサレムから30分ほど南にあるキリスト生誕の地・ベツレヘムへ。
訪問したこの教会の礼拝堂は、カトリックによると天使が最初にキリストの誕生を発表した場所を示しているそうです。
この教会は、中心地からは少し離れたベツレヘム近郊のベイト・サフールという地区にあります。礼拝堂はとてもこじんまりしているため、「5分以上滞在しないように」という看板が入口にかかっていました。この看板はコロナ禍以前からあるそうです。
聖誕教会です。ベツレヘムといえば、イエス・キリスト生誕の地。325年にローマ帝国のコンスタンティヌス帝の母ヘレナ(クリスチャンだったと言われている)が、この教会の地下洞窟をイエスが誕生した場所だとしたそうで。コンスタンティヌス帝と言えば、313年にキリスト教を公認したということは世界史で学びましたが、そのお母様の影響もあったとは。
今年は2年ぶりに聖地ベツレヘムでツリーの点灯式が行われ、たくさんの人出で賑わったようです。
ちなみに今年2月に訪問した聖誕教会前の広場は、閑散としていました。今回は特にクリスチャンにとって大切なこの日に、たくさんの人びとの笑顔が見られて良かったです。
この日は教会群のほか、バンクシーの壁画を見たり難民キャンプを訪問したりしたのですが、その報告はまたの機会に。
ほぼ一日ベツレヘムを満喫し帰路につくころには、エルサレムでクリスマスのイルミネーションが温かく迎えてくれました。
第三弾もお楽しみに♪
2度目のクリスマス#1 -2nd Christmas in Palestine #1
メリークリスマス! mariko_jeruasalem2020です。
エルサレムに暮らし始めてからあっという間の1年。聖地で2度目のクリスマスを迎えています。
そこで、今日から3回にわたって現地のクリスマスの様子をお届けしたいと思います。
まず第一弾は、、、
ナザレはエルサレムからは2時間半ほど北部にあり、イスラム教徒(ムスリム)とキリスト教徒が半々に住むこじんまりとした町。
聖母マリアがイエスを身ごもったことを大天使ガブリエルに告げられる「受胎告知」がなされ、イエスが両親とともに約30年間暮らしたとされる地です。
有名な観光地であるここナザレのメインは何といても「受胎告知教会」
完成は1969年とのことで比較的新しい教会ですね。コロナ以前は世界中からの巡礼者が訪れていたと思うのですが、今回はゆったりと見学できました(無料です)。
「受胎告知教会」で興味深かったのは、各国から贈られた「イエスを抱きかかえるマリア像」のモザイク画が飾られていたこと。教会の内部だけでなく、外の回廊部分にも展示されていて、これらを眺めるだけでも楽しいです。
こういう感じのものはヨーロッパ旅行で結構見かけましたが、
もちろん日本からの贈り物もありましたよ。超大作で教会内部の一等地?に飾られていました。
平安絵巻のような印象で、イエスが〇〇太郎に見えるのは気のせい? 「真珠がふんだんに使われている」と某ガイドブックの解説に書いてありましたがイエスの衣装や花の白い部分がそうなのかな?(じっと見たもののよくわからず)
ナザレにはこの他、多くの教会があります。聖ヨセフ教会(受胎告知教会に隣接。マリアの夫ヨセフが大工の仕事をしていたという場所にある)、聖ガブリエル教会(ギリシア正教会が受胎告知を記念して建てた聖堂)などなど。
そして、聖ガブリエル教会の近くにひっそりとたたずむのが「マリアの井戸」。マリアが水を汲みに行き、天使と出会ったともいわれる井戸の跡とのこと
これだけ「キリスト教」にまつわるスポットのある町ですからクリスマスは大いに盛り上がるだろうなあと思っていたのですが、少し訪問が早かったのか夜が本番なのか不明ですが、思ったよりも静かな雰囲気でした。
ちょっと歩き疲れたし、お腹すいたので目についたレストランに入ってみました
特に調べずに当てずっぽうで入ってみましたが、これが当たりでした。お店の壁には、金メダル?を持つシェフの写真が(何の賞をもらったのか聞きそびれました)
友人が注文したクリーム系パスタも美味しかったそうで、ナザレを再訪する機会があればまた来たいなと思わせてくれるレストランでした。
※お店の名前も控え忘れ、Google mapで位置検索したら「Restaurant」としか書かれておらず、、、
お腹もいっぱいになり、2時間半かけてエルサレムまでたどり着いた頃には、すっかりトワイライトという感じでした。
第二弾もお楽しみに♪
レッツエンタメ#2
こんにちは、mariko_jerusalem2020です。11月も半ば。エルサレムも晩秋に差しかかり、朝晩は冷え込むようになりました。
前回は「味覚の秋」をお届けしましたが、今回は「芸術の秋」ということで、セラミックタイルの絵付けに挑戦した時のことをレポートしたいと思います。
エルサレムの旧市街には、「キリスト教徒地区」「イスラム教徒地区」「ユダヤ教徒地区」とならんで、「アルメニア人地区」があります。3大宗教と並んでアルメニア???って感じしませんか?
アルメニア(共和国)はユーラシア大陸の南コーカサス地方にある内陸国。紀元前1世紀ころには、カスピ海から地中海までを支配する「大アルメニア国」がつくられ、その時代にエルサレム近郊に住み始めたようです。世界で初めてキリスト教を国教とした国でもあり(紀元301年)、エルサレムに教会や住居を建設しはじめ現在に至るのだとか。
エルサレムにアルメニア人が住み始めたのは2,000年近くも前の話ですが、それと比べてアルメニアン・タイルがこの地に根付いたのは1919年のイギリス統治下と言われているので、だいぶ新しいですね。当時、イスラム教徒にとって大切な「岩のドーム」の改築があり、それに必要なタイルの張替えをトルコから来たアルメニアの3人の職人(陶芸工)たちが行ったのが始まりだとか。今回、そのうちの1人の職人の息子さんから、タイルの絵付けを教えてもらいました。
タイル、絵筆、顔料をといたもの、サンプルの写真が用意されています。色は濃い緑、薄い緑、茶色の3色。割と顔料をたっぷり目に塗るのがコツだとか。
こういう作業に取り組むのはいつぶりでしょうか。絵筆をとったのは、高校の芸術選択(美術)以来かもしれません。無料のワークショップだったのですが2時間の枠では完成しきれず居残って、何とか仕上げました。顔料が少ないと色ムラができるので均等になるように、枠線からはみ出さないように慎重に、と心地よい集中の時間でした。
こちらが「完成一歩手前」の作品。陶器屋さんで焼いてもらって、10日後に取りに行くことになりました。
そして、、、
こちらが「完成品」。絵筆の跡が残ってしまったり、色が線からはみ出ていたりと欲を言えばキリがありませんが、まあ、初めての挑戦にしては上出来かな。
New Gate近くのお店では、1回100シェケル(約3,300円)で1作品絵付け体験ができるようなので、お皿とか小物入れとか違う作品に挑戦してみたいなと思っています。
おまけ:
ワークショップ後、アルメニアの伝統料理をいただきました。どれも素朴な味でおいしかったです!
左奥:「ラバッシュ」と呼ばれる薄いパン
右奥:「マンティ」中にひき肉や野菜が入っていてパイ餃子的な味わい
左前:冷製ヨーグルトスープ。細かく切ったキュウリが入っていてさっぱり味
左前:薄いパン生地の上にネギ・香辛料をまぜたペーストをのせて焼いたもの(名前控え忘れました)